コロナ緊急|家や仕事を失う人を
ひとりにしないための支援のお願い
支援付き住居提供を全国展開します
誰もが苦しい状況の中、いのちの危機に直面する人たちがいます
緊急事態宣言に伴う外出自粛と営業自粛により、私たちの生活は一変しました。自由な行動や人との触れ合いが制限され、誰もが不安や寂しさを感じていることと思います。日本経済も、大きなマイナスの影響を受けています。その影響の大きさは、あの年越し派遣村を生んだ、2008年のリーマンショック以上と言われています。
このような不況のあおりを一番初めに受けるのは、非正規雇用の人や低所得の人など、社会的に弱い立場にいる人たちです。このような人たちからまず、仕事を失い、住まいを失い、人とのつながりを失い、いのちの危機に直面することになります。
私たちは、この状況をただ見ていることはできません。
アジア通貨危機とリーマンショック。過去20年あまりの間に2度も経験した、不況の影響で自殺者とホームレスの増加を許してしまう大変苦しい状況を、私たちはもう、絶対に繰り返してはいけない。窮地に追い込まれる人たちを傍観し、「自己責任だ」と切り捨てるようなことがあっては、日本社会はさらに分断してしまいます。
コロナ禍が終息した時、私たちは、“誰も取り残さない社会”を共に生きたいと思っています。そのために、「今」動くことが必要です。共に前を向ける未来をつくるために、「今」皆さまのご支援が必要です。
離れていても、私たちは人を救える
外出自粛で家から出られず、人との距離が遠くなってしまった今、家からでも「誰か」を支えることができます。自殺者やホームレスの増加を何としても止めるために、あなたの家から、困っている人にまず安心できるホーム“家”を届ける活動にご協力ください。
新型コロナウイルスは、わたしたちの日常を奪いました。先の見えない中で、それでも「明日」を信じてわたしたちは今を生きています。わたしたちは、「明日を今日かたちにしたい」と思います。
感染防止のためとはいえ、行動や経済活動を制限せざるを得ない日々が続くことで、仕事を失い、住まいを失い、人とのつながりを失い、いのちの危機に直面する人が増えています。苦難の中に置かれる人々を決してひとりにしない、取り残さない、放っておかない。わたしたちは、そのために、このプロジェクトを立ち上げました。
コロナ禍はいずれ終息するでしょう。しかし、それは「コロナ以前にもどること」ではないと思います。この苦難を経たことで、いっそう人にやさしく希望に満ちた世界へとわたしたちは前進するのです。
そのために、「今」を耐えるだけではなく、「今」何ができるのか、「今」もがきたいと思います。「今」支えること、「今」動くこと、それが新しい世界を創造します。離れていても、心は寄り添えます。家にいても支えられます。誰ひとり取り残さない社会を一緒につくっていきましょう。
今すぐ必要な支援を、今だけで終わらせない仕組みを作りながら行います
皆さまからのご寄付を、今すぐ支援が必要な人に届けるのが私たちの役割です。しかし同時に、「今だけ」の、その場しのぎの支援にしてはいけない、とも考えています。
私たちは、いただいたご寄付を今すぐ必要な人に届けながら、長期化することが明らかなコロナ禍の影響に対して、継続的かつ効果的に対応できる仕組みを作っていきます。また、主要都市のパートナー法人と連携し、北九州だけでなくエリアを拡大して活動していきます。
今すぐ必要な支援を、今すぐ届ける活動
皆さまからのご寄付を、今すぐ支援が必要な人に届けるのが私たちの役割です。しかし同時に、「今だけ」の、その場しのぎの支援にしてはいけない、とも考えています。
- マスクや給付金が行き届かない環境にある人に、総合相談や様々な支援制度へのつなぎ、食料、マスク、生活物資の提供を含む生活支援、孤立しないための見守り支援を行います。
- 今夜の居場所がない人には、臨時宿泊できる施設の提供を行います。
- 支援をする現場で、目の前の人と向き合って活動している人たちに、身を守るためのマスクや、テレワークでの相談を可能にするためのタブレット端末の支給を行います。必要な人に必要な支援が届く状態を維持するために、「支援する人を支援する」活動を行います。
継続的かつ効果的に支援するための仕組みづくり
コロナ禍のピークが過ぎた後も、住まいと仕事、そして人とのつながりを支援する活動は継続して実施する必要があります。そのために私たちは、「今」の活動の中で、長期的な支援を可能にする仕組みづくりを進めていきます。
空き家を有効利用して生活基盤を整えることと、継続的かつ効果的な自立支援を提供することを組み合わせ、仕組み化することで、自立のための息の長い支援が可能になります。
- 雇い止め等で社員寮等から出された人、家賃が払えず家を出た人などに、一時的ではない安心して住める「支援付き住宅」を提供します。長期的な支援を行うにあたって、仮住まいではない、自立の足場となる住宅の提供は大変重要です。私たちは、住む場所をなくした人たちに、その場しのぎのホテルやシェルターではなく、空き家を有効利用した住宅を提供します。
- 総合相談や様々な支援制度へのつなぎ、食料、生活物資を含む生活支援、再就職に向けた支援、孤立しないための見守り支援など、再出発のために必要な支援を一体的に実施します。コロナ禍を乗り越えるためだけでなく、次に何が起きてもいのちと生活の拠点だけは失わない社会をつくっていくための仕組み化をスタートさせます。
- 仕組み化によって、住居の提供、早期のニーズ発見、包括的就労・自立支援を組み合わせた、全国の象徴となる地域の共生型モデルの創造を目指します。
全国で支援が行われるように各地の 「支援する人」と連携
私たちの活動の拠点は、福岡県北九州市にあります。私たちだけでは、記載してきた支援を届けられる先にも限界があります。今困っているひとりでも多くの人に支援を届けるために、全国の支援法人と連携し、活動を展開していきたいと考えています。 具体的には、
- 各地の支援法人と連携し、支援を全国に拡大します。支援の柱は、(1)相談(2)居住(3)就労 (4)生活・孤立防止の4本とし、これらを既存の社会資源なども活用しつつ実施します。
- 全国での空き家を活用した、「支援付き住宅」を確保。一時的なシェルターではなく、すぐに生活が始められる家財と支援が付いた「住宅」を全国で確保(まずは100戸程度より支援を開始していきます)。この活動を長期的に持続性のある仕組みとして成立させるため、抱樸からノウハウ提供や事業や支援に関するアドバイスを継続して実施します。
住む場所がなく困っている人に100室では足りません。しかし、100室からでも「今」始めることを選びました。新型コロナウイルスの影響で、日本社会は様々な変化を迫られています。
数年後には、この状況が私たちの価値観と社会構造の大きな転換期になったと言われることになるでしょう。この変化の先に、どんな社会をつくるのか。私たちは、その未来に向けて今できることを、皆さまと一緒に始めていきたいと考えています。
コロナ禍のピークが過ぎた時、みんなで一緒に前を向けるように。社会的に弱い立場の人たちが切り捨てられない社会を、孤立やホームレスを生まない社会をつくるために。
困っている人、助けが必要な人が「助けて」と言え、お互いに寄り添える仕組みをつくっていきたいと考えています。そして、助けられた人が助ける人になれる、共生型の社会を創りたいと思います。共に前を向ける未来をつくるために、「今」皆さまのご支援が必要です。
応援メッセージ
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手塚貴晴 / 建築家
今回のクラウドファンディングを強く支持します。新型コロナの状況下、そもそも社会の受け皿が不十分だった部分で苦しむ人が増大します。このクラウドファンディングは、その受け皿を増やし、誰もが人としてあるべき生活を作り上げるものと思います。このプロジェクトは地域に問題の根本を解決する唯一無二の治療薬であると信じています。
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茂木健一郎 / 脳科学者
人を想うこと、手を差しのべることは、自分を含めた人間を根っこから肯定すること。今、何よりも必要なのは、「居場所」。さまざまな事情を抱えた人にとって、心安まる場所はどこにあるのか、模索と実践が「ここ」から始まる。
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田口ランディ / 作家
「抱樸」の活動を見ていると、人間に寄り添い続ける慈悲を感じます。新型コロナウイルスの感染拡大のなかで人と人との繋がりが見直されています。社会的なピンチを、この国の舵取りを福祉に向けるチャンスに変えてくれるこのプロジェクトを、私は心から応援いたします。(一部抜粋)
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若松英輔 / 批評家・随筆家
世の中のいたるところに不条理と不平等がある。新型コロナウイルスの脅威は、それをあばきだしたのである。だが、「いのち」だけはいつも、どんな場所でも平等でなくてはならない。実現したいのは、誰もが「いのち」の可能性を追求できる日常である。支援をお願いします、とはあまり言いたくない。ともに参加してみませんか、と声をかけたい。(一部抜粋)
コロナ緊急支援へのご寄付をお願いします
クレジットカードでの寄付(抱樸へ直接寄付)
ご希望の金額をご入力ください
- 利用できるクレジットカード
銀行振り込みでの寄付(抱樸へ直接寄付)
READYFORでのクラウドファンディングは終了しました。
ご支援ありがとうございました。
クラウドファンディングサイト「READYFOR」での3ヶ月にわたるキャンペーンでは、多くのみなさまからご支援をいただきました。ありがとうございました。詳しいレポートや寄付者のみなさまからの応援メッセージは、READYFORの特設ページからご覧いただけます。
READYFORでのキャンペーンは終了しましたが、コロナ関連死を防ぐための住居提供を全国に広げていく活動は引き続き続けて参ります。本ページでもご寄付を募っておりますので、今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
寄付控除のご案内
抱樸は、寄付控除対象となる北九州市の認定を受けている認定NPO法人です。確定申告をすることで、所得税の還付を受けることができます。
また、遺贈(遺言による寄付)や相続財産の寄付も、相続税・所得税の非課税対象となります。
当法人では、寄付者が次のにいずれかに該当する場合は、寄付をお受けできません。
①寄付者が暴力団等の反社会的勢力に該当するか、もしくはその恐れがあると当法人が判断する場合
②その他、社会通念状不適切と思われる相当の理由があると当法人が判断する場合
なお、寄付を受け入れた後にいずれかの事実が判明した場合は、当法人の判断において寄付の受け入れを遡及的に取り消すものとします。 この取り消しに伴って、すでに経費等として支出している分を除き、寄付金は寄付者に対して返金するものとします。なお、寄付者の所在が直ちに判明せず連絡が取れない場合等、返金が困難な場合には、返金は行いません。
抱樸だからできる支援があります
私たちは1988年から福岡県北九州市を拠点に、主に生活困窮者への支援を行っています。こんな活動が必要のない社会になればと「一日も早い解散」を目標に、「ひとりの路上死も出さない」「ひとりでも多く、一日でも早く、路上からの脱出を」「ホームレスを生まない社会を創造する」という3つの使命を掲げて福岡の地で歩んできました。
これまで私たちは、「個別支援」に特化した活動をしてきました。つまり、出会った「その人」の事を考える。数名のボランティアでおにぎりを持って路上生活者を訪ねる活動から始まり、炊き出しや夜回り、どんな困難にある人のことも絶対に「断らない」。32年間の活動の中で、ホームレス状態から自立された方は3,400人を超えます。
どんな困難にある人のことも絶対に「断らない」。そのためにすべきことを見つけているうちに活動の幅が広がり、今では路上生活者への支援に留まらず、困窮し傷ついた人々やその家族が、再び立ち上がるために必要な包括的な支援を構築しています。
子どもへの学習支援を入り口にした家族まるごと支援、住居を借りるための保証人提供、刑務所出所後の更生支援、サポート付き住居の提供など、事業の数は27に渡り、現在2,000人以上を支援しています。出会いから看取りまで、孤立に苦しんだ人をもうひとりにさせないための伴走を続けています。
コロナウィルスの影響で、住む場所や仕事を失い、自殺や野宿という選択をする人が増えることが予想されます。絶対に自殺者やホームレスを生み出してはいけない。私たちはそのために、これまでの活動を通じて築いてきた経験と全国のパートナー法人との連携を活かし、今すぐ必要な支援を、長期的に有効な仕組みとして届けます。